2023-01-01から1年間の記事一覧
ベクトルという考え方で心電図波形を見ると、心筋活動の時間、方向、大きさが見えてきます (心電図波形は、電気刺激の伝導により起電力が発生した結果であり、心筋活動そのものではないという記事を見たことがあります でも、心筋活動による電位変化が起電…
心電図に混入するノイズの話 その4 では、実際にあった「これなんでしょう?」と言う心電図です 下図は3誘導のホルター記録です 青の矢印に注目、 自動解析でPAC2連で検出されました 前後の洞調律リズムからすると間入性PACのように見えます 形状は、CH1:CM5…
洞調律の右脚ブロックで、短時間で急激に形が変化する心電図がありました 間欠性や交代性などの変化は見たことがありますけどね こういうのは殆ど見見たことがないので、あれって思って記事にしました 大体において、洞調律の心電図でRR間隔は同じでQRS波の…
心電図に混入するアーチファクト、 その3回目です 如何にもアーチファクトと分かる波形は未だしもどっちなの?と思わせぶりな波形も多々 特に基線に入るP波状の低い周波数のノイズやR波に似た棘波、それに続く、T波様アーチファクト これは、悩ませますねぇ …
前回の記事「発作性心房細動はこのように始まって終わる」を書いてる間に、解析したホルター心電図の中にPAfがあって、その終わり方が長いSinusArrest 洞停止で終わるのがありました 下図のホルター心電図は、3チャンネルで連続した1段7秒です 誘導は、CH…
ホルター心電図では得意な適応である「発作性心房細動 PAf」について見てみましょうなんで得意かって言うと、先ず、発作性心房細動ですが、これは「発作性」というぐらいで、慢性でも持続性でもない心房細動でいつ、どのぐらいの間 起こるかわからないので安…
前回、ラダーグラムを使って不整脈の出現機序を見てみましたが、今回は刺激のタイミング関係をもう少し詳しく、「リターンサイクル」についてみてみます ところで、「リターンサイクル」という概念は心電図の教科書的な本などではあまり見かけない印象があり…
「PVCを詳しく見てみる」 その4は 多源性PVCについて見てみましょう PVCはそのフォーカス(発生起源)が一つならR波の形状はほぼ同じになるし、複数であれば その形状は各々違ってきますね 一つなら「単源性」、複数なら「多源性」と呼びぶようです 複数の…
不整脈の出現機序を考えるとき、ラダーグラムという方法を使うと、「この心電図はこうだったんだなぁ」などと意外にすっきりと分かったような気がすることが多いです 実際の心電図を基にタイミングチャートのようなものを作るので、時として知識不足で無理や…
PVCをその発生するタイミングで分類すると、代償性、非代償性、それと今回の「間入性」があります 間入性は呼称そのままで、RR間隔の間に割り込む期外収縮です RR間隔は洞結節の刺激間隔となります 下図の心電図は2段目と3段目に同じフォーカス、同じ形状のP…
VPCでも、前後の洞性RR間隔との関係で、休止期が代償性をもつ場合とそうではない非代償性、それと間入性がありますね 今回は、非代償性のVPCです 分かりやすくするために、記録紙上に直接色分けしたラダーグラムで書き込みました 見やすいでしょう! SはSinu…
「ノイズの話 その1」で、心電図に混入するノイズの種類と原因の概略を書きました では、実際ホルター心電図で見てみましょう いろんなノイズが出てきますね 「あ~ またノイズだ!ぁ」と嘆くこと勿れ! それがどのように起こるかをできるだけ考えることが、…
ホルター心電図には、ノイズやアーチファクト(この辺の定義はすごく曖昧ですね)が嫌というほど、特にここ一番波形を詳しく見たいというところで、ぐっといろんな種類のノイズが混入してくるってのは、「ホルターあるある!」ですよね 例えば、Ⅱ°/Ⅲ°ブロッ…
ホルター心電図のブログを開設しました ホルター心電図の解析に携わって、日々心電図を見ているといろんな波形や症状やイベントに出くわします 一日中記録器を携帯して記録した心電図 それは貴重なデータです それをできるだけ正確に精密に解析し報告書にま…
記念する第1回目の記事は、不整脈の基本中の基本、心室性期外収縮を詳しく見てみました アーチファクトやノイズ混入の無いきれいな記録です (いつもこうだといいんですけどね) 1段目には、右脚ブロック(完全型でしょうか)の中に、期外収縮があります QRS…