心電図に混入するアーチファクト、 その3回目です
如何にもアーチファクトと分かる波形は未だしもどっちなの?と思わせぶりな波形も多々
特に基線に入るP波状の低い周波数のノイズやR波に似た棘波、それに続く、T波様アーチファクト
これは、悩ませますねぇ
先ずは、基線に乗ってくる低い周波数で低い波高値の、厄介な波形
P波やf波、T波やU波などと区別がつけにくいアーチファクトが常に潜んでるようですね
下図を見てください
基線に細かに波がありP波ははっきりとわからないし、f波のようにも見えますね
RR間隔が一定なのでAf+Ⅲ度AVブロック??
CH2にはしっかりとP波が見えてる洞調律のようだし、CH1だけに混入してるし、RRは一定なので
f波ではなくアーチファクトだとわかりますね
ノイズ源はわかりませんが、10Hz位の低い周波数で0.2mV程度の大きさがCH1だけに混入し基線もやや揺れてるので体動による筋電図かなとも考えられますね
下図はパーキンソン病の患者さんの心電図です
振戦が起きてると思われるのでCH1にf波様のノイズが混入してます
よく見るとP波が分かりますね
こちらも、CH2にP波が明瞭に出てるので判断しやすいですが、これが両チャンネルで混入してたらおやっと?思ってしまうでしょうね