PVCをその発生するタイミングで分類すると、代償性、非代償性、それと今回の「間入性」があります
間入性は呼称そのままで、RR間隔の間に割り込む期外収縮です
RR間隔は洞結節の刺激間隔となります
下図の心電図は2段目と3段目に同じフォーカス、同じ形状のPVCがあります
最初は、間入性で次は代償性ですね
面白いことにこんなことが起きるんですね
今回は間入性についてみてみます
下図のラダーグラムで見ると、期外収縮で発生した心室の刺激が房室室結節を逆行して、心房へ向かおうとしますが、期外収縮直後に発生した洞結節からの刺激が心房から房室結節を伝導して不応期となっており、期外収縮の逆行性刺激は房室結節でリセットされてしまいます
タイミングで見ると、洞結節刺激によるRR間隔の間に割り込んだようになって、先行するT波の不応期より後に出現することになります
おや!期外収縮の後に続くR波に先行するP波をよく見てください
PP間隔は一定だけど、PQが延びてますね
これはなぜでしょうか
こういう風に考えられませんか
つまり、直前に期外収縮の逆行性刺激が房室結節を伝導して心房の興奮でリセットされました
この直後に洞結節刺激は心房を刺激して房室結節を伝導するわけですが、不応期直後のため伝導時間が延びていると考えられます
このため、PQ間隔が延びたと思われます
このVPCのフォーカスは
CH1のCM5誘導が上向きでCH2のNASA誘導が下向きなので、左軸に少し偏移してるので右室から左室に向かって刺激が行ってるので、右室心尖部辺りからの刺激でしょうかね
話は変わって、
実際の心電図ではPVC直後の洞結節刺激によるP波が、先行のPP間隔より少し延びてる場合をよく見かけます
何かの記事で、連結期が短いR波の後のPP間隔は先行よりも少々長くなることがある、
と見たことありますがこれが関係してるのでしょうかね
その機序はまだ理解できておらず不明ですが・・・・・
分かる方居られたらぜひともコメント待ってます
もう一つ、最初に見た同じフォーカスのVPCでも代償性だったり間入性だったりする理由
それは、期外収縮の連結期に関係してると思います
ラダーグラムを見るとよくわかりますが、期外収縮の逆行性刺激が房室結節を伝導する時点が、後続する洞結節刺激が房室結節を通過する前か後かに依りますね
通過する前であれば逆行性刺激は房室結節を結節を逆伝導して代償性/非代償性洞PVCとなるし、通過後であれば間入性PVCとなると考えれますね
【 次回は、PVCを詳しく見てみる その4で、
多源性VPCを調べて見たいと思います 】