ホルター心電図 四方山話

ホルター心電図 四方山話します

ホルター心電図の誘導法

ホルター心電図の誘導は、一般的に2又は3チャンネルですが2チャンネルが主流と思います

最近では多チャンネル誘導記録もできるようですが・・

誘導法は何種類かの方法によりそれぞれ特徴があります

よく使われるのが

CH1:CM5 ⊕電極はV5の位置で、⊝電極は胸骨上端右側

     Ⅱ誘導類似の波形でR波が大きい、左室側の変化が現れる、下壁虚血が現れやすい

     なので、不整脈や伝導系による波形変化が出やすいのでCH1電極はしっかりと着けたいですね

CH2:NASA ⊕電極は剣状突起下側で、⊝電極は胸骨上端

      V2に似た波形、aVF波形にも似てます、P波が大きい、右室側の変化が現れる、

      基線が安定し易い、ので上室側の刺激伝導の変化を把握しやすいです

      と、謳ってますが実際は胸骨上は窪んでるので電極が浮きやすくアーチファクトが

      多く混入することしばしばありますので、こちらもしっかりと電極取り付けたいです

CH2のもう一つの誘導は、

CH2:CC5  ⊕電極はV5の位置で、⊝電極はV5Rの位置

     V5類似の波形、体位の影響が少ない

    

で、

当ブログ掲載のホルター心電図はCH2はNASA誘導で行っており、下図のようになっていますます

 

では、CH3はというと

これも何種類かありますが、当ブログでの誘導法はCC5誘導の変形です

⊕電極はV5の位置で、⊝電極がV5Rではなくて剣状突起下(NASA誘導の⊕電極の位置)となってます

CH3は図で解るように、CH1ベクトルとCH2ベクトルの差分となります

CC5同様体動の変化を受けにくいので、補助誘導として役立ちます

 

当ブログで3チャンネル誘導の場合(装置仕様上)、CM5誘導とNASA誘導の⊝電極は共通になってます 変形NASA誘導では、⊕電極がCM5誘導の⊕電極と共通に、また⊝電極はNASA誘導の⊝電極と共通になっています

この方法により、誘導は3つの電極とGND電極1つの計4つの電極で済みます

2チャンネル誘導の場合は(装置仕様上)、各チャンネルで夫々⊝電極を取り付けています

GNDはアース又は不関電極で体動の少ない右脇腹に位置します

 

電極誘導法